2021-01-01から1年間の記事一覧

教えて、アガサセミナー項目 ま行

『南アフリカ共和国』 No.8 page19 幸いなことに、植民地の人間にはさまざまタイプがある。 南アフリカで事業をしていた男ということにしておけば、どんな人々の間に入っても怪しまれることは無い。 Fortunately there were all sorts and types of colonies…

作品「杉の柩」よりバラの名前

作品「杉の柩・SAD CYPRESS 」は、1940年の発表でポアロシリーズとしては、18作目です。お茶やサンドウィッチなどが効果的な小道具として使われますが、バラもそのひとつです。 このバラの名前をご存じかな? ゼフィライン・ドローインですよ。ポアロはつぶ…

次回のセミナー、予告。1月20日

20日のセミナーは初めての会場、神戸清風公民館です。会場も初めてなら来られる方も初対面の方々が多いと思います。やはり”オリエント急行の殺人”を、お話させていただこうと思っています。

次回のセミナー、予告。1月12日

〈教えて!アガサ〉 今年10月に12回目の“教えて!アガサセミナー”を終えて、やれやれと思っていたのに、もう来月には次のセミナーが待っています。しかも一週間の間隔で2回です。素人なのに有難いことです。 会場が違いますので、出し物(落語会ではありませ…

神戸とお茶のお話 その④ 最終回

前回までに、神戸市灘区一帯の扇状地で明治時代にお茶の栽培がおこなわれていたことをお伝えしました。 次の図は、今までにご紹介したものと同じ地図ですが、左の部分には川沿いに赤い矢印を記しておきました。これは川(旧生田川)に沿って据え付けられた水…

神戸とお茶のお話 その③ 

前回まで、明治維新以降に神戸ではお茶を作り加工そして海外(主にアメリカ)へ輸出していたお話でした。 一方、徳川幕府が瓦解し、路頭に迷った藩士に勧められたのは現在の静岡県牧之原台地での茶の生産でした。これが近代まで静岡県の茶生産の繁栄をもたら…

神戸とお茶のお話 その②

前回は明治初期において、絹織物と茶が日本の輸出品目の中心であったというお話でした。さて、当時の茶の製造はどんな工場で行われたのでしょう? 調べてみると、こんな写真に到達いたしました。 現在、神戸の観光地の一画である、旧居留地にこういった茶の…

神戸とお茶のお話 その①

以前、作品「杉の柩」を取り上げた時(2020年4月5日)、お茶の歴史について簡単に述べさせていただきました。今回から数回にわたって、我が町・神戸とお茶の歴史をたどっていこうと思います。 よろしくお付き合いいただければ、嬉しい限りです。 明治元年 18…

名作”オリエント急行の殺人”を生んだ背景 ①

政治情勢とか、インド政府の事、自分たちの国の経済問題、ウオール街の危機などが話題に上りました。僕はイギリス人とはあまり親しくしないようにしているのです。なにしろ頑固ですからね。でも大佐は気にいりましたよ。 (被害者・ラチェットの秘書 マック…

アガサ作品に登場する地名 ア行 ヴィンコヴィチ

アガサはイギリス人ですから、舞台はやはり西ヨーロッパが中心となります。 けれど、オリエント急行の殺人(1934年発表)では、物語のほとんどは大雪の降り積もる旧ユーゴスラビア、周りは何も見当たらない東ヨーロッパの、ヴィンコヴィチとブロッドの間で進…

次回セミナーに向けて 

来年1月、初めての場所(神戸市立清風公民館)でセミナーを行います。どんな方々が集まるか全く分かりませんので、こういうケースでは皆さんが一番知っておられるであろう作品を取り上げるのが一番でしょう。『オリエント急行の殺人』どうしてもこの作品を避…

第15回 アガサセミナーについて

次回(13回)とその次の回(14回)のセミナーでは、ともに会場が違い他に色々と事情もあり、作品も初期に取り上げた作品と、前回取り上げた作品になる予定です。13回は”オリエント急行の殺人”14回は”鏡は横にひび割れて”になります。 ということで年が明けて…

アガサ作品に登場する地名 ア行 

シリア アレッポ駅 シリアの冬の朝の5時。アレッポ駅のプラットホームには鉄道案内に〈タウリス急行〉という営々たる名で掲載されている列車が止まっていた。 It was five o’clock on a winter’s morning in Syria. Alongside the platform at Aleppo stoo…

セミナーでお世話になった(これからも)参考文献 その①

アガサ・クリスティーの大英帝国 東 英紀 筑摩選書 すべてはこの一冊から始まりました。学生時代より読み重ねてきた(乱読)、アガサ作品を、系統的に整理するという観点を教えてくれた本です。アガサの大量の著作を観光という視点から俯瞰し、時代ごとにそ…

お礼状を書いています。

今回のセミナー当日は季節外れの暑さでした。そんな中、私の拙い話に我慢して聞いていただいた方々へ、お礼状を書きました。今週の前半を使って、何とか皆さんにお礼状を書きあげ投函しました。ホントにありがたい限りです。 次回は来年一月、一週間の間隔を…

先行、テキスト公開 10月9日 『鏡はよこにひび割れて』Part-5 最終ページ

男性である私がこの犯人(女性)の殺人動機が理解できると言えば、おそらく同じ立場に立った場合の女性からは、顰蹙を買うことでしょう。犯人が殺人まで犯すことになった理由の一つとして、被害者も女性であったことに起因するのかもしれません。 無意識に行…

先行、テキスト公開 10月9日 『鏡はよこにひび割れて』Part-4

ある時代のアメリカ人にとって「先祖のふるさと」は、イギリスでした。19世紀中旬から末にかけて、ジャガイモ飢饉による飢餓から逃れるために、新大陸へと移住した先祖の地を訪れることは、多くのアメリカ人にとっての夢だったのでしょう。 アメリカ人女優…

先行、テキスト公開 10月9日 『鏡はよこにひび割れて』Part-3

第一次世界大戦、第二次世界大戦とヨーロッパの諸国は国力の低下の時代に入りました。それは、英国とて例外ではありません。国土が戦場にならなかった新興国・アメリカとの経済力の差は、如実になってきます。 1930年代を境として、英国よりも国力が上回った…

先行、テキスト公開 10月9日 『鏡はよこにひび割れて』Part-2

パート2のテキストは、ミス・マープルの人物像に焦点をあてた一枚となっています。 ポアロのモデルが第一次世界大戦後のベルギーからの難民でしたが、ミスマープルのモデルは、アガサの自伝によりますと、自分のお祖母さんに似ているということです。 けれど…

先行、テキスト公開 10月9日 『鏡はよこにひび割れて』Part-1

次回のアガサセミナーのテキスト原案がようやく出来上がりました。 毎回、本番1か月を切ると胃が痛くなります。回を重ねるごとにテキスト作りが遅く なっているような気がしています。どうしたもんでしょう? まず一枚目は、アガサ作品に登場する主だった探…

鏡は横にひび割れて・マリーナ グレッグが見た名画とは

第5章 P83 原文P71~72 ヘザーバドッコクは、自分の得意話を終わりかかっているところだった。今度のマリーナの反応は機械的ではなかった。彼女の視線が階段の中途あたりの壁にくぎ付けにされているみたいだった。大きく目を開いており、顔色も青ざめていた。…

イギリスにあこがれたアメリカ人女優 鏡は横にひび割れて・原文より

第二次世界大戦が終わり、消耗しきったヨーロッパに比べ本土が戦場とならなかったアメリカは、西欧諸国に復興援助を与えるなど、国力の差が顕著となります。次の表は各国の一人当たりのGDPを表した表です。 これを参考にしますと、1912~1913年あたりを分岐…

ホームズとポアロの時代

シャーロックホームズをこの世に送ったコナンドイルは、1859年 エジンバラに産まれました。一方、ポアロやマープルの生みの親、アガサクリスティーは1890年、イギリス南西部トーキーで生まれます。この30年の時の流れは、イギリスの風景を根本的に変えること…

ミス・マープルのモデル

ミス・マープルという人は、不思議なおばあさんで、イギリスの典型的田舎の村(セントメアリーミードという架空の村)に住み、日ごろは編み物に精を出すどこにでもいそうな、静かなおばあさんです。 けれど、一旦この村に怪しい事件が起きると、今までため込…

鏡は横にひび割れて、動機は風疹

第5章 P81 原文P70 うれしくて、うれしくて、わくわくしていたんですもの。あの頃は私も小娘でしたし。素顔のマリーナ・グレッグに逢えるのだと思いますとね! 私は前からあなたの熱狂的なファンだったのですから。 I was thrilled, you know, absolutely thr…

アガサ作品に登場したスターたち  アンジェラ・ランズベリー

映画”クリスタル殺人事件” 原題・鏡は横にひび割れて、でミス・マープルを演じたアンジェラ・ランズベリー、1925年生まれの女優さんです。(女性に年齢のことは失礼ですが。) クリスタル殺人事件は1980年の作品ということで、当時は55歳。少々化粧で実年齢…

アガサ作品に登場したスターたち エリザベス・テイラー 

次回のセミナーに登場するアガサ作品は”鏡は横にひび割れて”ですが、映画化された作品のなかでは、いろいろな(?)事情で、題名が変更になっているものもあります。 1980年に製作された”クリスタル殺人事件”もその一つです。原題はMirror cracked. 作品にお…

第12回 教えてアガサ・セミナー

次回”教えてアガサセミナー”の、日取りが決まりました。(場所は未定です。) 第11回まで、おなじみの探偵エルキュールポアロが活躍する作品をテキストに使用していましたが、今回はミス・マープルを取り上げます。作品は”鏡は横にひび割れて”です。夏の暑さ…

参考資料 

作品”鏡は横にひび割れて”では、殺人の動機がマープルを悩ませます。しかし、被害者が良かれと思って行った行動が、犯人に一生の悔やみと苦しみを与えてしまった事実にマープルはたどり着きます。 19世紀後半から20世紀にかけて、ヨーロッパやオーストラリア…

ジョージ王朝

作品 ”鏡は横にひび割れて・1962年発表”は、二回の世界戦争を経て、19世紀から20世紀初頭に全盛を誇った英国の社会が、徐々に変化していく有様が詳しく表されています。次の文章はミスマープルが変わりゆく英国社会に感慨深く思う場面です。 セントメアリー…