アガサクリスティー・語録

アガサクリスティーはかく語りき

After all ,women haven't really got time to be anything but realistic over things.(By the pricking of my thumbs. page 10) 何と言っても女は忙しすぎて、物事にたいして現実的になるよりほかはないのよ。 (親指のうずき 19ページ) アガサ女史が『親…

ヨーロッパは目を覚まさなくちゃならない。

作品の登場人物のセリフには、”作者の考え”を、吐露する場合があるように思えます。 オリエント急行の殺人にも、20世紀初頭のイギリス(ヨーロッパ)と、新興国・アメリカの立場を想像させる、登場人物のセリフが見られます。 オリエント急行の殺人、よりア…

人生がまるで一方通行みたいなものよ。

アガサクリスティーの作品の魅力はもちろんトリックやストーリーの斬新さや思いもつかない結末にあるのですが、深く考え込んでしまうほどの“人間描写”にもあると思います。 それはまあ、残酷なほどの辛辣さを含むときも度々です。矛先が同性である”女性”、同…

アガサクリスティー自伝より。

75才の私に何が言えるかしら? 神様と私に与えられた思いに感謝するわ。 (あるインタビューに答えた彼女のセリフ) What can I say at seventy-five? ‘Thank God for my good life, and for all the love that has been given to me. (Agatha Christie, An…

どんなに優しくても、利口だとは限りません。

Madame, the most kind, the most amiable are not always the cleverest. マダム、どんなに優しくても、どんなに愛嬌のいいかたでも、利口だとは限りませんよ。(ポアロの言葉) (オリエント急行の殺人 第14章 証拠の凶器 P240より) アガサの書く文章には…

ラテン民族の性格と言ったほうが良いでしょう。

犯罪は憎しみに逆上して、気の狂った人間の仕業です。むしろラテン民族の性格と言ったほうが良いでしょう。 That is the act of a man driven almost crazy with a frenzied hate – it suggests more the Latin temperament. (オリエント急行の殺人より 鉄道…

時間は偉大な治療者です。

しかし、私の母が良く言っていたように、時間は偉大な治療者です。 But Time, as my dear mother used to say, is a great healer. (書斎の死体 The Body in the Library 1942年の作品 ミスマープル・第2作目より) 辛いことも時が過ぎれば少しづつ忘れて…

人間は現実に直面しなければならないのだ。(鏡は横にひび割れて・より)

P10 第1章 No.1 人間は現実に直面しなければならないのだ。セントメアリーミードだって昔どうりではない。そう言えばある意味では、何もかもが依然と違ってきている。本当は自分が年をとってきたという、単純な事実のせいなのだ。 One had to face the fact …

それにあのミネラルウオーターときたらどうでしょう。

アガサの作品には、登場人物の名を借りて、自分(あるいは当時のイギリス人)の、考えや感情を表しているような文章に出会います。それは作品を離れても興味深く、20世紀初期ヨーロッパの様子がうかがえます。 P44それにあのミネラルウオーターときたらどうで…