セミナーテキスト・ナイルに死す

テキスト公開 4月14日 セミナー ナイルに死す その⑧

複雑な思いを胸に含んだ三人の男女は、ナイル川を上るカルナック号に乗船します。 遊覧航行ながら、不穏な空気が流れる船内では、各自に与えられた部屋に全員落ち着きます。 歴史的エジプト遺産が残るアブシンベル付近で、とうとう事件が展望室で起きてしま…

テキスト公開 4月14日 セミナー ナイルに死す その⑦

今回は殺人事件の現場となったナイル川の概略をお伝えします。 イラストの下の方(上流)から上の方(下流)へと、大河が流れるのですが、ポアロ たちは下流から上流へと河を登るツアーに出かけます。この船上で事件が起きます。 アスワン・カタラクトホテル…

テキスト公開 4月14日 セミナー ナイルに死す その⑥

作品”ナイルに死す”は、イギリスの郊外にあるカントリーハウス(主に富豪が住む豪邸)から始まります。 金持ちのリネットは友人ジャクリーヌから恋人のサイモンに職を与えて欲しいと、懇願します。やがて、リネットは親友の恋人と結婚しエジプトへ新婚旅行へ…

テキスト公開 4月14日 セミナー ナイルに死す その⑤

近世において、オスマントルコはエジプトの宗主国でしたが、イギリスは東洋の植民地へ通じる運河を領土に持つエジプトへ近づきます。 1882年エジプト国内に起こった内乱(ウラービー革命)を収めるためイギリスは軍事介入します。同年9月13日、革命を鎮圧し…

テキスト公開 4月14日 セミナー ナイルに死す その④

18世紀前後からの産業革命は、物資(生産物・原材料)の輸送手段として、運河の重要性をイギリスに気づかせる”きっかけ”になりました。 動物(馬)を使った輸送から、後の蒸気機関車を使う輸送が中心となるのですが、一方大量の生産物を国外へ輸送できる船舶…

テキスト公開 4月14日 セミナー ナイルに死す その③

作品”ナイルに死す”の舞台は、ダイナミックでイギリス(おそらく郊外)カイロ・アスワン・ワディ・ハルファと多岐にわたります。まるで観光旅行に同行するような気分で作品を味わます。 大河ナイルを登る船旅で何が起こったのでしょう? 次回のテキスト紹介…

テキスト公開 4月14日 セミナー ナイルに死す その②

この作品の舞台となっているエジプト並びにナイル川は、イギリスが開発に大いに関わっています。 地中海と紅海を結ぶスエズ運河は、フランス人・レセップスによって建設されましたが、インドへの支配が必要なイギリスはこの運河の株を買収、エジプトも保護国…

テキスト公開 4月14日 セミナー ナイルに死す その①

2021年4月14日 神戸市灘区「あすパーク」で行いました、第11回(通算)教えてアガサ・セミナーのテキストを順次公開させていただきます。 今回はエジプトおよびナイル川を舞台とした”ナイルに死す・Death on Nile”を取り上げました。大河を遡上する豪華観光…