2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

時間は偉大な治療者です。

しかし、私の母が良く言っていたように、時間は偉大な治療者です。 But Time, as my dear mother used to say, is a great healer. (書斎の死体 The Body in the Library 1942年の作品 ミスマープル・第2作目より) 辛いことも時が過ぎれば少しづつ忘れて…

そして誰もいなくなった And then there were none.

名作 “そして誰もいなくなった”は、1939年の作品です。世界は第二次世界大戦も真最中。世相を反映しているのか、この作品は終始位い雰囲気で話は進みます。 登場人物は皆、暗い過去を引きずり、罪を暴かれることに苛立つ彼らは一人また一人と、マザーグース…

人間は現実に直面しなければならないのだ。(鏡は横にひび割れて・より)

P10 第1章 No.1 人間は現実に直面しなければならないのだ。セントメアリーミードだって昔どうりではない。そう言えばある意味では、何もかもが依然と違ってきている。本当は自分が年をとってきたという、単純な事実のせいなのだ。 One had to face the fact …

参考にさせてもらった資料について。(オリエント急行の殺人)

オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 作者: アガサクリスティー,山本やよい 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2011/04/05 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログ (28件) を見る Murder on the Orient Express (Poirot) 作…

なぜ、オリエント急行には、あらゆる国籍の人間がいたのか? その③

デュカプリオが彼女を連れて行った船室はアイリッシュダンスを踊る仲間宴を開いていました。けっして見栄えがする服装でない彼らはなぜタイタニック号に乗っているのでしょう? 船底に近い部屋で、(デュカプリオは階段を下りて部屋にたどり着いています。) …

なぜ、オリエント急行には、あらゆる国籍の乗客がいたのか? その②

次にご覧いただく動画は、おなじみ映画<タイタニック>の一場面です。デュカプリオがケイトウィンスレットを船底の客室で行われているパーティーに誘う場面。(2分19秒付近) ご注目頂きたいのは、ダンスシーンです。ほんの少ししか映りませんが、タップダン…

なぜ、オリエント急行には、あらゆる国籍の乗客がいたのか? その①

中東とヨーロッパを結ぶオリエント急行が国際列車とは言え、時期外れの時期に色々な国籍の人々が乗り合わせています。それには、事件の起きた場所が多いに関係しています。次にあげる表は、乗客の名前と出身地です。 ベルギー出身のポアロは別にして、アメリ…

アームストロング事件について③

当時アメリカの英雄を巻き込んだ誘拐事件は世間の注目を浴びることになり、愛児の奪還と犯人逮捕は大衆の願いでした。次の写真は当時のポスターで、情報を募る一枚です。 まだ20か月の幼児ですね。特徴として、Deep dimple in center of chin.あごの先にく…

それにあのミネラルウオーターときたらどうでしょう。

アガサの作品には、登場人物の名を借りて、自分(あるいは当時のイギリス人)の、考えや感情を表しているような文章に出会います。それは作品を離れても興味深く、20世紀初期ヨーロッパの様子がうかがえます。 P44それにあのミネラルウオーターときたらどうで…