そして誰もいなくなった And then there were none.

 名作 “そして誰もいなくなった”は、1939年の作品です。世界は第二次世界大戦も真最中。世相を反映しているのか、この作品は終始位い雰囲気で話は進みます。

登場人物は皆、暗い過去を引きずり、罪を暴かれることに苛立つ彼らは一人また一人と、マザーグースの歌詞になぞらえて姿を消していきます。

 

そして誰もいなくなった         登場人物と舞台

 

👤 ローレンス・ウオーグレイブ もと判事 1930年6月10日 

  エドワード・シートンを殺害

 

👤 ヴェラ・クレイソン 秘書もと家庭教師 1935年8月11日 

  シリア・オージヴィル・ハミルトンを殺害

 

👤 フィリップ・ロンバート もと陸軍大尉 1932年2月 

  東アフリカの部族民20名を殺害

 

👤 エミリー・ブレント 信仰心の厚い老婦人 1931年11月5日 

  ビーストリー・テイラーを死に 追いやる

 

 👤 マカサー将軍 老退役軍人 1917年1月4日 

  妻の愛人 アーサー・リッチモンドを死地に追いやる

  

👤 アームストロング 医師 1925年3月14日 

    ルイザ・メアリー・クリスを 誤って死なす

 

👤 アンソニー・マーストン 遊び好きの青年 

  ジョンとルシー・カレズを殺害

 

👤 ブロア もと警部 1928年10月10日 

  ジェムス・スチーブン・ランダを死に追いやる

 

👤  ロジャース夫妻 オーエン家の召使  1929年5月6日 

  ジェニファー・ブレディーを死に至らしめる

 

 舞台となった島は作品中では、はっきりとは明記されていません。けれどこの小説をアガサ女史が執筆された場所は、イギリス南部のビッグベリー湾に面したバーフ島(とはいうものの陸続きですが)にある、ホテルということです。女史はここで離れ島の構想を練っていたのでしょうね。

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ビッグベリー湾の位置とバーフ島