アガサクリスティーはかく語りき

After all ,women haven't really got time to be anything but realistic over things.
(By the pricking of my thumbs. page 10)


何と言っても女は忙しすぎて、物事にたいして現実的になるよりほかはないのよ。

(親指のうずき 19ページ)

アガサ女史が『親指のうずき』を発表したのは78才の時(1968年)の時でした。若い頃の作品に比べて、波乱の人生をいきてきた女史には、作品中に含蓄のこもったセリフが至る所に散りばめられています。このセリフなどは、直接ストーリーに関係ありませんが、しばし本を閉じて考えさせられます。