神戸とお茶のお話 その③ 

 前回まで、明治維新以降に神戸ではお茶を作り加工そして海外(主にアメリカ)へ輸出していたお話でした。

一方、徳川幕府が瓦解し、路頭に迷った藩士に勧められたのは現在の静岡県牧之原台地での茶の生産でした。これが近代まで静岡県の茶生産の繁栄をもたらしました。

しかし王座の地位に甘えていると、思わぬ足をすくわれることになります。2019年度、茶の生産高はなんと鹿児島県がトップに立ちました。次の記事はその詳細を伝えています。

 

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 150年ほど前に茶の生産が盛んだった神戸(兵庫県)では、茶の生産は現在全国では、25位、生産量185トンで全国比は 0.1%となっています。(農林水産省「令和2年産茶の摘採面積、生葉収穫量及び荒茶生産量」

 

そんな神戸には、市街地よりバスと徒歩で1時間ほどの六甲山系において、観光農園静香園が当時の茶園の雰囲気をただよわせ、観光客を楽しませています。

 

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 次回で、神戸とお茶のお話は最終回です。最後はお茶づくりに並行してこの土地に生まれた技術が、江戸の生活様式に影響を与えたというお話です。