2020-01-01から1年間の記事一覧

第2回セミナー テキスト ⑦ How many miles to Babylon ?

この曲は、ある年齢以上の方には大変懐かしい、NHKの人形ドラマ ”ひょっこりひょうたん島”に使われていました。 宝探しの歌.wmv

第2回セミナー テキスト ⑥ Rain ,rain go to Spain

オードリーヘップバーンが主演した映画”My fair lady”。コックニー訛りの下町娘(ヘップバーン)は、言葉をレックス・ハリスンに矯正されます。 ”R”を、正しく発音するために使われたマザーグースがこの曲でした。 少しずつ言葉がきれいになっていくイライザ…

第2回セミナー テキスト ⑤  One, two,three, four, five, six, seven

1975年 製作された映画「カッコーの巣の上で」は、精神に異常をきたした患者を装った、ジャックニコルスンが、病院内での理不尽な扱いに抵抗するお話でした。ここにも、マザーグースの遊びの順番を決める歌が使われています。 One Flew Over The Cuckoo's Ne…

第2回セミナー テキスト ④  Can you make a cambric shirts?

「サイモンとガーファンクル」のヒット曲として有名な”スカボロフェアー”は、 スコットランドで歌い継がれたマザーグースをベースに、生まれました。 様々な香草の名が歌こまれた、哀愁深い名曲は、映画「卒業」に使われました。 スカーボロー・フェアー Sca…

第2回セミナー テキスト ③ Mary had a little lam

今回からは数回にわたってマザーグースのお話を、させていただきます。英米圏で昔から歌い継がれた沢山のマザーグースは、現在でも生活の思いがけない場面で表れています。 まず最初は「メリーさんの羊」です。 子どもの後ろを子羊がついていくといった、の…

第2回セミナー テキスト 「そして誰もいなくなった」②

作品、そして誰もいなくなった、は孤島に集められた10人の人間が、ひとりまたひとりと殺されていくのですが、登場人物と彼らが犯した過去の罪が、録音された音声で暴露されます。上の表は、名前・職業・罪の内容を表したものです。 その下のイラスト並びに写…

第2回セミナー テキスト 「そして誰もいなくなった」①

作品・そして誰もいなくなった(1939年発表)は、ポアロやミス・マープルも登場しないお話です。よく知られているように、孤島に招待された縁もゆかりもない人たちが、数え歌(マザーグース)に合わせて一人、また1人と殺されていく不思議でかつ恐ろしいストーリ…

第2回セミナー テキスト 「そして誰もいなくなった」

第2回セミナーは、2019年6月24日(月曜)に、行いました。 テーマは「そして誰もいなくなった」。発表は1939年、ヨーロッパで第二次世界大戦がはじまります。暗い世相を反映してか、終始押しつぶされそうな雰囲気で話は進みます。 この回も テキストは10枚を…

<第1回セミナーテキスト・”オリエント急行の殺人”> その⑩

次のテキストはポアロが、いかに違う国籍を待った人間が、列車に乗り込んでいるかを、説くシーンです。 念のため、登場人物の一覧表です。 次回は、アームストロング事件が起こったアメリカの移民について、このセミナーの最終テキストです。

<第1回セミナーテキスト・”オリエント急行の殺人”> その⑨

これはリンドバーグジュニアが、誘拐された後公開された、捜索願いです。 体の特徴や服装が記載されており、馴染みのない英語も書かれています。例えば・・。 aviator 飛行士 操縦士 description 人相書き complexion 肌の色 dimple くぼみ chin あご 克明な数…

<第1回セミナーテキスト・”オリエント急行の殺人”> その⑧

今回から二つ目のテーマである“リンドバーグ事件”についてのテキストです。 1932年、”リンドバーグ・ジュニア誘拐事件”が、起こります。スピリットオブセントルイス号を駆って、ニューヨークからパリまで単独飛行を成功させた、アメリカの英雄を襲った悲劇は…

日本十進分類法とは?

テキストを作成する際、参考にさせてもらった資料は、極力提示するように心がけております。その際、日本十進分類法という用語で、表記している場合があります。 これは、平たく言えば本や書籍の、分類・所属番号です。資料はほぼ100%図書館に頼っています…

<第1回セミナーテキスト・”オリエント急行の殺人”> その⑦

今回のA-7は、”オリエント急行の生い立ち”についての、最終のテキストです。 二枚の写真共、Mike's Railway Historyのウェブサイトからの引用です。 ここで残念な報告ですが、上記のサイトは現時点(2020・04・24)では、運営されていないようです。資金不足との…

<第1回セミナーテキスト・”オリエント急行の殺人”> その⑤

A-6 オリエント急行 イスタンブールの駅とは? 今回のテキストは、4月18日にお話ししましたオリエント急行を詳しく扱ったウェブサイト”MIke's Railway Historyより、 THE "ORIENT EXPRESS"から、引用させていただきました。 東洋と西洋の文化の交差点、イス…

<第1回セミナーテキスト・”オリエント急行の殺人”> その④

ベルギーについてほんの少しだけ。国土は約3万平方メートル。日本のほぼ12分の1です。人口約1100万人。人口密度で考えると日本と同じ感覚に思えますね。言語はフランス語・オランダ(フラマン)語・ドイツ語。カトリックが半数以上を占めるようです。 ポア…

<第1回セミナーテキスト・”オリエント急行の殺人”> その③

今回はA-4, 作品中でポアロとオリエント急行の重役ムシュー・ブークが、再開する場面からスタートです。 二人はお互いを“ムシュー”と、呼び合う仲なのですが、ミスターではないのは理由があり、ポアロはベルギー人という設定です。さらにはブークもベルギー…

<第1回セミナーテキスト・”オリエント急行の殺人”> その②

今回のテキストは、まず「オリエント急行の生い立ち」のA-3 19世紀のヨーロッパ鉄道の特徴についてです。 鉄道の歴史は、イギリスコーンウェルの石炭工”リチャード・トレシヴィック”が発明した、蒸気機関車”ペニシダン号”に、始まります。(1804年) この時…

<第1回セミナーテキスト・”オリエント急行の殺人”> その①

今回から、随時過去のセミナーのテキストを全て公開します。 ほぼ一年前に最初のセミナーを”ビクビク”行いました。全くの素人が手探りで始めましたセミナーです。ここらが、振り返るのには良い頃です。 黄緑の枠で囲まれた部分がテキストです。 これが当時の…

ヨーロッパは目を覚まさなくちゃならない。

作品の登場人物のセリフには、”作者の考え”を、吐露する場合があるように思えます。 オリエント急行の殺人にも、20世紀初頭のイギリス(ヨーロッパ)と、新興国・アメリカの立場を想像させる、登場人物のセリフが見られます。 オリエント急行の殺人、よりア…

茶の歴史 ③

中世 大航海時代になると、ヨーロッパから偏西風や貿易風を利用して帆船がアジアにやってきます。その中にはポルトガル・スペイン・オランダそしてイギリスが編隊を組んでやってきました。 彼らにとって東洋の国、中国や日本は神秘の国と写ったようで、日本…

作品・杉の柩で紅茶に言及する場面(一部)

Page 30 (以下ページ数は早川書房・杉の柩より) ホプキンズ看護婦は嬉しそうに応じた。「ええ、ええ、お茶ならどんな忙しいくたって。いつも言うんだけど、美味しい濃いお茶ほどいいものはないわよ、ね」“Nurse Hopkins said comfortably. “ Well, dear,I ca…

ポアロ18作目の作品『杉の柩』とは?

今回、取り上げる作品 杉の柩はポアロシリーズ18作目、1940年の作品です。 婚約中のロディーとエリノアの前に現れた幼馴染のメアリー。彼女の出現で婚約は解消。エリノアの作った料理を食べたメアリーは、中毒死してしまいます。エリノア以外に犯人は考えら…

茶の歴史 ②

現在、茶の一大産地であるインドには、三大生産地と呼ばれる地域があります。ダージリン・アッサム・ニルギルです。 一日の気温高低差が大きいダージリンでは、その気候を生かした風味が特徴です。一方、アッサムでは、生産量が突出しており、インド茶の半分…

茶の歴史 ①

英国の作家らしく、アガサの作品には茶が有効に使われています。 杉の柩でも、殺害には茶(紅茶)が登場しました。 ここでは、茶そのものの歴史をたどっていこうと思います。 まずは、原産地とその流れについておおまかに。 The history of tea - Shunan Teng …

経験を生かしたミステリーのトリック

アガサクリスティーの生涯は戦争と密接な関係が見られます。 薬剤師・時代のクリスティー女史 ボーア戦争(1899-1902)では、兄のモンティが従軍します。さらに、第一次世界大戦では彼女の最初の夫、アーチボルド・クリスティーも従軍参加。彼女自身も薬剤師と…

原書が届きました。📖

第5回セミナー(3月18日予定・コロナウイルスのため延期)に使用する作品は“杉の柩”です。毎回、原作を手に入れるのですが、国内で入手に時間がかかる作品はいきおい、Amazonを利用しています。今回も少し時間がかかりましたが、入荷しました。 杉の柩、原題は…

ジャガイモが生んだケネディー大統領とスヌーピー  ⑦

さて、ジャガイモの飢饉が一因となって生まれたJFKですが、もう一人の地の世に大きな影響を起こしたのが、チャールズ・モンロー・シュルツ、その人です。チャーリー・ブラウン、スヌーピーを生んだ漫画家です。 1922年ー2000年 貧しいドイツ系の移民で理髪師…

ジャガイモが生んだケネディー大統領とスヌーピー  ⑥

この方がケネディー大統領のお父さん、 ジョセフ・パトリック・“ジョー”・ケネディ・シニア(Joseph Patrick "Joe" Kennedy, Sr.、1888年9月6日 - 1969年11月18日)氏です。 民主党の有力政治家であり、アメリカのカトリック教徒および、アイルランド系アメ…

ジャガイモが生んだケネディー大統領とスヌーピー  ⑤

さて、移民を扱った映画で思い出すのが、チャップリンの“移民”The Immigrant 1917年. まだヨーロッパでは第一次世界大戦が終わっていません。移民もますます増加の傾向にあったのでしょう。 チャールズ・チャップリン ~ チャップリンの移民 | The Immigrant …

ジャガイモが生んだケネディー大統領とスヌーピー  ④

さて、アイルランドに伝わったジャガイモはどうなったのでしょう? アイルランドの場合・16世紀末に伝来。他の国々とは違い18世紀には主食として利用されました。北緯50度を超えるアイルランドには、十分に育つ作物は少なく、寒冷地でも育つジャガイモは栽培…