正解は、②ミス・マープルです。
このセリフが出てくるのは「鏡は横にひび割れて・The Mirror crack'd from side to side」1962年の作品です。ミスマープルものとしては、第8作目。当時はキューバ危機の真最中でした。さぞや、世界は緊張していたことでしょう。
実は原文の最初の行に正解がすでに書かれています。
Not, quite. Said Miss marple. Most people have a sense of protection.
たいていの人は一種の防衛本能を持っているものよ。こう言っているのが、ミスマープルです。
アガサ女史は、何かと”母国・イギリス”と彼女にとっての同性である”女性”に厳しく、多くの作品で苦言を呈しています。さらに巧妙な点は、イギリスについては外国人ポアロ(ベルギー人)、女性についてはお年寄りのミスマープルを使って言わしめていることです。
”
原題にあるcrackですが、もともとは動詞としては、”鋭い音を出す・砕ける”、などという意味です。名詞になるとcracker 食べ物のクラッカーを表します。
同じような食べ物のクッキーとは、どう違うのでしょうね? また調べることが増えました。解決すればまた報告いたします。それまで、セサミストリートの名物キャラクター“クッキーモンスター”の活躍をご覧ください。