第6回 セミナーについて。テキスト公開 ③

三枚目のテキストは、アガサ女史の家族についてです。

兄・モンタントと姉・マーガレットに色々な影響をアガサ女史は受けます。

兄は1890年末に南アフリカで起こったボーア戦争に出兵します。(ボーア戦争南アフリカにおいて、地下埋蔵資源を巡って、先住ボーア人(オランダ人の子孫)とイギリスとの戦争。)

時代のめぐりあわせか、最初の夫アーチボルト・クリスティーは、第一次世界大戦を経験したのち、アガサと離婚します。そののち、アガサは謎の失踪事件を起こし、一時は自殺説や著書のPRのための、自作自演ともいわれました。

傷心の彼女の前に現れたのが、マックス・マローワン。考古学者の彼の調査に同行したおかげで、アガサ女史は数多の傑作を生むことになります。(ナイル殺人事件、他)

 

追記 

大きな戦争が起こったこの時代、アガサ本人も看護師として、戦争に関わることになります。この経験が作品の中で生かされ、殺人の方法として薬毒殺人が多いことに関係しているようです。

 

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舞台の場所を特定できる文章は少なく、唯一、ロバート大尉がデヴォン州に行けば、百ギニーをもらえると告げられる箇所があります。デヴォン州はブリテン島の南西、アガサ女史の生まれ故郷トーキーの近くに位置します。