次回、12月19日 教えてアガサ・セミナー テキスト先行公開。No.4
第6章
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そもそもこんな状態になったのはあのいまいましい労働党のせいだ。ちゃんとした庭師も雇えない。使用人なんか探してもいない。”ティモシーの言葉”
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この頃の下層階級の人間ときたら誠実さというものが全然ないんだから。”ティモシーの言葉”
この作品の時代は文面から察するに第二次世界大戦後のようです。すでにイギリスは植民地の多くを手放し、世界はアメリカの時代になっています。
けれど、ティモシーには、帝国のイギリスのイメージを、どうしようもなく捨てられないように思えます。
イギリスの社会を特徴づける要素として、貴族制度がまず挙げられるように思えます。
カントリーハウスと呼ばれる大邸宅には、多くの奉公人が従事していたようで、執事、秘書から始まり、馬丁、庭師など、その種類は多岐に渡っていたようです。
ヨーク州のカンツリーハウス
食堂
大戦後のイギリスは首相チャーチルが、野党(労働党)に協力を求め、疲弊したイギリスを復活させようとします。福祉部門において、労働党に大いに期待していました。
首相・チャーチル