教えてアガサ・セミナー項目 あ行
🍺 アルコール
産業革命を経たイギリスで深刻な問題は、アルコール中毒でした。
当時の世相を描いた(少々誇張はあると思いますが)ウィリアム・ホガース(イギリスの画家 1697年- 1764年)の『ジン横丁・1751年』には、町中にあふれるアルコールに耽る人々が描かれています。
勝手な妄想ですが、アルコールに対する度を過ぎた許容が、この国には受け継がれているのでしょうか?『書斎の死体・1942年 ミスマープル第2作目』には、次の様なセリフが見受けられます。
P263 第16章 No.2
酔ってたんですか? 大佐の声には酔っ払いに対するイギリス人特有の同情がこもっていた。「酔っていた時にしでかしたことで、その人間性を判断することはできませんなあ。」
“Bottled? Was he? Said Coloud, with an Englishman’s sympathy for alcohokic excess, “
Oh, we can’t judge a fellow by what he does when he’s drunken.
文頭の酔ってたんですか?の原文が、“Bottled?と書かれているのが
瓶の中に浸っていたような表現で恐ろしいかぎりですね。
こういった言い回しにお国柄がほんの少し現れるようで、興味深いですね。