そして誰もいなくなった、より” アガサ女史が仕掛けた謎解きのヒント 第六の被害者・ローレンス・ヴォーグレイブの場合 ②

さて、昨日の続きです。カインの刻印とは何のことでしょうか?

 

旧約聖書創世のころに登場する重要人物と言えば、アダムイブです。絶対神ヤハウェが、天地を創世し6日目にアダムを創り、彼のあばら骨からイブを創りました。

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彼らの二人の息子たちが「カインアベル」でした。あるとき彼らは、神に捧げものを送ります。けれど神は、弟のアベルの供物だけを受け取ります。兄カインは嫉妬のあまり、アベルを殺してしまいます。これに怒った神はカインをエデンの東に追放してしまいます。

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カインは途中でひょっとして殺されることを恐れ、神に懇願するのですが、神は「お前を処罰できるのは私だけだ。他の者に危害を受けないようにお前の額に印をつけてやろう。」 これがカインの刻印です。つまり、第6の被害者は、だれからも危害を受けない、という暗喩なのです。

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これだけのことを”いうまでもなく”と、アガサ女史は登場人物に、言わせているのです。

 

*今回の投稿で参考にした資料は

イラストで読む 旧約聖書の物語と絵画・河出書房新社」です。

 お世話になりました。