そして誰もいなくなった、より”エミリーブレントの述懐” ① 1840年代以前の麻酔

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物語が始まって11ページ、10人のうち信仰深い夫人、エミリーブレントのセリフです。気になる言葉が「歯を抜くときに麻酔を要求する。」です。彼女は麻酔無しで治療を受けるつもりのようです。

 

麻酔の歴史は浅く、ターニングポイントは1840年代に遡ります。

古代からの治療時に痛みから解放される方法は原始的で、患者の気を紛らすため、大声で歌を叫んだ時代もあったそうです。さすがに効き目は期待されるものではなく、効果が期待されたのは、植物から摘出した薬でした。主にアヘン・大麻・マンドラゴラ・マンダラゲなどが使用されました。

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こういった薬草の時代は紀元前4000年ごろから西暦1840年代まで、6000年感も続いたのです。

 

*参考資料 論文 麻酔の歴史  村井繁夫・青森大学薬学部薬理学教室教授、様の

レクチュアーより。(2005年6月)