アガサ作品と関連図書

アガサクリスティー作品を使ってセミナーを開いていますが、その際作品にまつわるエピソードを調べるときには、先人の残されたあらゆる資料を必要とします。その際、手身近で便利なものはやはり書籍です。

今回は作品「葬儀を終えて・1953年発表」の回に使用した書籍のなかでも、大変役に立った一冊をご紹介します。

名画で学ぶ経済の世界史・田中靖浩著 マガジンハウス』中世から近世に至る北ヨーロッパで起こったルネッサンスにおいて、名画が生まれた歴史が語られます。

 

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”葬儀を終えて”は、犯人の殺人動機は、被害者の所有する絵画を奪うことでした。

そのために犯人は人間の心理を巧み使うのですが、目的成就までもう一歩のところのところで、ポアロに阻まれてしまいます。犯人の狙いはフェルメールの作品でした。

(デビッド・スーシュがポアロを演じる英国テレビトラマ編では、レンブラントでしたが。)

 

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さて、中世のヨーロッパで起こったルネッサンスは、おもわぬところまで波及しました。その行先は、フランドル地方、現在のオランダ・ベルギーに相当するエリアでした。17世紀のオランダは海運を中心として国家の最盛期を迎えました。貴族から中産階級へと需要が移った絵画界では、彼らが要望した絵画が人気を博します。その中心画家はルーベンスからレンブラントそしてフェルメールへとバトンを伝えていきました。

 

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ルーベンスの宗教画

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レンブラント 夜警

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フェルメール 真珠の耳飾りの少女

本を読むと、世界が飛躍的に広がります。このセミナーで私自身も成長したいと思います。