次回、12月19日 教えてアガサ・セミナー テキスト先行公開。No.6

 

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この国じゃ私たち、どうにか今度の戦争でひどい目に会わなくて済みました。また島国だったことも幸運で。もしヒットラーが上陸していたら、私たちも銃を取って彼をとっちめただろうと思います。私たちイギリス人はいつも不幸な人たちをこの国に歓迎してきました。それは私たちの誇りになっています。

(ランズコム老人のセリフ。)

 

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 作品が発表された時期(1953年)を考えると、第二次世界大戦の残り香が、まだまだ鮮明に残っていることが良く分かります。“不幸な人を・・・”という部分にも、アガサの考えが見られます。皮肉なのか?本心なのか? なかなかに難しいセリフだと、思います。